回収率は、対象にした購入額に対して、どれだけの払戻があったかを割合で示す数値です。基本式は「払戻総額 ÷ 購入総額 × 100」。回収率120%なら、購入額の1.2倍が払い戻されたという意味で、購入額に加えて120%の利益が生まれたという意味ではありません。
予想サイトを比較するときは、この購入額に何が含まれているかを確かめます。馬券代だけなのか、情報料も含むのか、返還はどのように処理したのかで数字が変わります。以下は説明用の仮例で、実在するサイトの実績ではありません。
払戻と利益を別の欄にする
馬券を10,000円購入して12,000円の払戻を受けた場合、馬券の回収率は120%、馬券の収支は+2,000円です。「12,000円獲得」と書かれていても、利益12,000円ではありません。購入した元の金額を差し引く必要があります。
有料情報を使い、その情報料が3,000円なら、全体では支出13,000円に対して払戻12,000円、収支は-1,000円です。回収率という言葉を使う場合も、馬券だけの120%と、情報料込みの約92.31%を区別して表示します。
| 項目 | 仮の金額 | 計算上の位置づけ |
|---|---|---|
| 馬券代 | 10,000円 | 馬券回収率の分母 |
| 払戻 | 12,000円 | 回収率の分子 |
| 情報料 | 3,000円 | 総支出へ加算 |
| 馬券収支 | +2,000円 | 払戻から馬券代を引く |
| 総収支 | -1,000円 | 払戻から馬券代と情報料を引く |
この二つの指標を並べれば、「予想に従った馬券の結果」と「サービス利用全体の支出」を分けて理解できます。
返還金を払戻と混ぜない
出走取消などで購入額の一部が返る場合は、返還と的中による払戻を分けます。ここでは「実質購入額=購入総額-返還金」とし、「馬券回収率=的中払戻総額÷実質購入額×100」で統一します。返還の扱いはJRAのルールなど主催者の案内を確認してください。
購入総額10,000円、返還金2,000円、的中払戻9,600円なら、実質購入額は8,000円、馬券回収率は120%です。現金の増減で見ても、9,600円+2,000円-10,000円=+1,600円と一致します。
別の媒体が返還を分子に加えた方式を使っている場合、その数字をこの方式と直接比べないようにします。方式が違うことを確認し、元の購入額・返還・払戻が分かれば同じ条件へ計算し直します。
全額返還や購入額ゼロは計算しない
購入した買い目がすべて返還され、実質購入額が0円になった場合は、割り算ができません。回収率100%や0%と表示して予想の結果に含めるのではなく、「集計対象となる購入なし」と記録します。情報料が発生していたなら、その支出は別に残します。
また、無料ポイントなどを使った場合も、現金支出0円という利用者側の収支と、通常購入額へ換算した予想の参考成績は別のものです。どちらを示しているかを明記し、都合の良い方だけを選んで比較しないでください。
回ごとの回収率を平均する落とし穴
1回目は1,000円購入して2,000円払戻、2回目は9,000円購入して0円だったとします。それぞれの回収率は200%と0%なので、単純平均は100%です。しかし合計では10,000円購入して2,000円しか戻っておらず、全体の回収率は20%です。
購入額が異なる回を同じ重みで平均すると、このようなずれが起きます。期間全体の回収率を知りたいなら、先に購入額と払戻を合計してから計算します。サイトごとの期間比較でも、平均値の作り方まで確かめる必要があります。
同じ購入額であれば単純平均と一致することはありますが、その条件が続いているかを確認せず計算方法を使い回さないようにします。
一度の高配当に依存していないかを見る
合計の回収率が高くても、一件の高額払戻が大部分を占めていることがあります。その実績を消す必要はありませんが、結果の分布も見えるようにすると、どのような経過だったかを理解できます。月別収支、累積購入額、累積払戻などを併記する方法があります。
仮に20レース中19回が外れ、最後の1回で大きな払戻があったなら、同じ総回収率でも毎週小さく払戻があったケースとは途中の資金負担が違います。結果の数字を、生活費を使って追いかける理由にしてはいけません。
過去の回収率が100%を超えたことは、次の一定期間も利益が出るという予測ではありません。計算結果と将来の見通しを分けることが必要です。
情報料は期間をそろえて配分する
月額料金を一部の的中レースにだけ乗せたり、外れたレースの費用を除外したりすると公平な比較になりません。月額サービスなら同じ月の対象予想をまとめて計算し、使わなかった情報にも支払った費用があることを記録します。
複数商品をまとめて購入した場合、商品別の配分は任意性が生まれます。配分方法を先に決めるか、まとめ買い全体の収支を示す方が分かりやすい場合があります。割引や返金があった場合も、金額と理由を別欄に残しておきます。
検証表に必要な五つの数字
購入総額、返還金、的中払戻、情報料、その他の実費を分けて記録します。総収支は「的中払戻+返還-購入総額-情報料-その他実費」です。入力する払戻に返還が既に含まれていないかを確認すると、二重計上を防げます。
AAAの検証計算ツールでも同じ考え方で計算できます。手元の数字を入れる前に、それぞれの欄がどの費用を指すかをそろえてください。数字が分からない場合は、推定値で結果を確定させず「情報不足」として残します。
回収率100%なら損をしていませんか?
馬券代だけの回収率なら、情報料やその他費用を含めるとマイナスの場合があります。何を分母にした100%なのかを確認する必要があります。
入金額・口座残高から回収率を出さない
投票用の口座へ入金した金額には、まだ購入に使っていない残高が含まれることがあります。入金額をそのまま馬券代にすると、実際には購入していない分まで回収率の分母へ入れてしまいます。計算に使うのは入出金の履歴ではなく、対象期間の購入と払戻の明細です。
また、払い戻されたお金で別の馬券を買えば、その分も購入額へ加算します。外部から追加入金していなくても、期間の購入総額は最初の入金額より大きくなる場合があります。残高の増減は現金管理の確認に使い、回収率の明細とは役割を分けて照合してください。