コロガシとは、最初のレースで得た払戻の全部または一部を、次のレースの購入に回す考え方です。成功例では最終額が大きく見えますが、その途中で不的中になれば、次へ回す予定だった資金を失う可能性があります。最終獲得額だけでは、必要だった条件や途中の損失は分かりません。
ここでは購入手法の推奨ではなく、広告や実績表示を読み違えないために仕組みを整理します。以下の倍率や確率は説明用の仮定であり、実際のレースや予想サイトの将来成績ではありません。
何を次へ回すのかを確かめる
払戻の全額を回す方式、一部を残す方式、上限を決める方式では、最終額も途中の負担も違います。商品名に「2鞍コロガシ」と書かれていても、各レースの点数、単価、端数処理まで分からなければ計算を再現できません。
最初の購入額、1段目の払戻、2段目へ回す額、手元に残す額を別々に書きます。途中の払戻に自分の追加資金を足している場合は、その追加額も総支出の一部です。「初期資金だけで増えた」という説明と一致するかを確認してください。
連続成功の条件を分ける
各段階が成功しなければ、予定した最終額へ到達できない方式があります。仮に二つの事象が独立で、それぞれ成功確率50%という単純な模型なら、両方の成功確率は0.5×0.5=25%です。現実の予想でこの独立性や確率が分かっているわけではないため、実績へそのまま当てはめることはできません。
この例が示すのは、一回ごとの的中率と、全段階を通過する割合は別だという点です。「各レースの的中率」と「コロガシ完遂率」が混同されていないかを見ます。1段目だけ的中した組を、完遂した成功例として数えることはできません。
資金の流れを表にする
次は全額を次へ回す仮例です。最初に1,000円を購入し、1段目で3,000円が払い戻されたとします。この3,000円を全額2段目へ回すと、2段目が不的中の場合、その組の最終残額は0円です。
| 段階 | 購入に回す額 | 払戻の仮例 | 手元に残す額 |
|---|---|---|---|
| 開始 | 1,000円 | なし | 別に定めた予算以外は使わない |
| 1段目 | 1,000円 | 3,000円 | 全額再投資なら0円 |
| 2段目 | 3,000円 | 0円 | 0円 |
この組の外部からの元金は1,000円ですが、途中には3,000円を失う判断が含まれます。途中の払戻を「もうけだから失ってもよいお金」と見なすと、実際の資金の価値を軽く扱いやすくなる点にも注意します。
最終額と利益は違う
完遂して最終10,000円になったとしても、元金と情報料を差し引いた値が収支です。さらに期間中に同じ商品を何組利用し、何組が失敗したかが必要です。一組の大きな成功例だけでは、期間全体で利益が出たかは分かりません。
仮に元金1,000円の組を10回実施し、1回だけ最終10,000円、残り9回が0円なら、元金合計10,000円と最終受取10,000円は同額です。情報料が別にあれば総収支はマイナスです。この説明用の例を、実際の成功率の見積りと取り違えないようにしてください。
実績の金額を再現できるか
掲載された最終額が、各段階の確定払戻と購入単価から計算できるかを確認します。端数が出た場合の購入額、最低購入単位、締切までの時間も関係します。結果だけを知った後で端数を都合よく調整すると、事前に実行できた条件と違うものになります。
JRAのオッズの説明も踏まえ、予想時点の倍率を最終の払戻と同じものとして扱わないでください。次のレースのオッズが変われば、宣伝で示された計算どおりの金額になるとは限りません。
払戻の確定から次の購入締切までに必要な操作ができたかも、利用者にとっては重要です。実際の購入を伴わない集計なら、操作まで確認済みの体験談として紹介しないようにします。
失敗した組も同じ一覧で見る
完遂、途中不的中、返還、提供変更、記録不足を区別します。最終レースまで到達しなかった組を集計から消すと、コロガシの全体像を評価できません。どの段階で終了したか、実際の外部投入額はいくらかを残します。
途中の払戻を再投資したため、単純に各レースの購入総額を足した指標と、外部から投入した元金を分母にした指標では数字が変わります。どちらの収支・回収率を示しているかを明示し、通常の単発予想の回収率と無条件に並べないでください。
負けた後の追加購入を判断に入れない
一度の失敗を取り戻すために次の組へ元金を上乗せすると、最初のルールとは別の行動になります。「次で成功すれば戻る」という説明は、次の成功が確定していない以上、支出を正当化する根拠にはなりません。
予算を超える前提の情報には参加しない、途中でやめる選択を残す、借入れをしないという境界を先に決めます。購入を止めにくいと感じる場合は、相談先と利用制限の案内を確認してください。
元金が小さければ低リスクですか?
一回の元金だけでは判断できません。利用回数、情報料、追加投入、途中の再投資額によって負担が変わります。繰り返し購入する前提なら、期間全体での支出を見ます。
全額を回さなければ問題ありませんか?
一部を残せば資金の流れは変わりますが、利益が保証されるわけではありません。また、宣伝された全額再投資の実績とは別条件になるため、比較の際は分けて記録する必要があります。
払戻を再購入した場合の集計方法
説明用に、最初の1,000円が2,000円となり、その2,000円を次のレースで全額使って外れた例を考えます。開始時点と終了時点の手元資金の差はマイナス1,000円です。一方、各レースの購入額を合計すると3,000円、的中払戻は合計2,000円なので、馬券回収率は約66.67%となります。終了残高が0円という事実と、レース単位の回収率が0%ではないことは矛盾しません。
最初の元手だけを分母にした「最終到達額の倍率」と、期間中に購入した全馬券を分母にする回収率は別の指標です。この二つを同じ名称で表示すると、払戻を回す回数が多いほど誤解が大きくなります。広告や実績表に単に「回収率」とある場合、計算式を確かめてください。
途中で一部の払戻を手元に残したなら、その金額も別欄へ記入します。最終レースの払戻だけでシリーズ全体の損益を計算しないようにしましょう。追加投入した資金、取り置いた金額、情報料を一つの時系列表で追うと、最初の元手に対して最終的に何が残ったかを照合できます。